このブログを始めようと思ってから、おひとりさま関連の本はよく読むようにしています。
中でもこの本は私が今まで読んだ中では、なかなかの良書で役に立つと思いました。
本の帯
法律は武器にも凶器にもなる。
おひとりさまは法律を上手に味方につけて老後も死後も乗り切ろうというものです。
中澤まゆみ(著)
長野県出身。
ノンフィクションライター。雑誌編集者を経てフリーランスになる。
介護、医療、福祉分野で数々の著書があります。
本書以外にも「男おひとりさま術」「おひとりさまの終活」「おひとりさまでも最期まで在宅」などを執筆。
本の内容
ざっくりとこのような事が書かれています。
- お葬式の事
- 離婚して一人になるとき
- ひとりによる数々のトラブルへの対処法
- 病気になった時は
- 終活の方法など
最期はみんなおひとり。いざというときに情報を知っていると心強い。
元々のおひとりさまも、突然おひとりさまになる人にも役に立つ情報が色々書かれています。
年配の独身一人暮らしの方は家に一冊置いておけばいいかもしれません。
色んなパターンのおひとりさま
おひとりさまも色々ありますが、いずれかのパターンに当てはまると思います。
- 初めからひとり
- 夫婦でどちらかが先に亡くなってひとり
- 片親で子どもはいるが独立してひとり
- 親と同居していたが親が亡くなりひとり
- 子どもに障害があるとき自分が亡くなった後が心配
私は考えた事ないですが病気や障害のある子どもをひとり残してしまう場合。
このパターンも法律は強い味方になってくれます。
両親や身内が亡くなってしまい、若いのにひとりになったパターンについては、書かれていません。
主に、おひとりさまの老後などについて書かれています。
人生の様々なイベント
生きていれば様々な人生のイベントにあたります。
結婚しいる人なら結婚、出産、子供の進学、離婚などがありますが
人生後半の共通イベントといえば
- 住まいの確保・取得
- 転職、独立、退職
- 親がいるなら介護
- 親がいるなら相続問題
- 自身の病気やケガ
- 自身のエンディング
見るだけでウンザリしてきますよね。
ただ準備までは行かなくても、いざこの状況になった時には、こういう方法があると知っている事は大事だと思います。
知ってると知らないとでは全然違います。
職については書かれてませんが、それ以外の事については、法律や市もしくは民間のサービスを使って解決する方法を書かれています。
特に病気になった時の、医者選びから医療被害に遭ったときの対処。
または普段から心がけることなどは大変為になりました。
おひとり様は家族のいる人よりもより一層病気については敏感にならざるを得ません。
ぜひ、いざという時の為にできる準備はしておきたいですね。
友人を作ることの重要性
大体、どの本にも書かれてますが、友人や仲間を作ることをお勧めされています。
私は友人は少ないですが、もうこれ以上増やさなくてもいいかなと思ってました。
ただ、この手のおひとりさま系の本を読むと、仕事を辞めた後は友達は作れなくても、積極的に色んな人と交流を持つように多少は動いた方がいいのかもと思い始めてます。
今は仕事をしているし友達も元気だし、何なりと交流はありますが、仕事を辞めて歳を取ったら完全に孤立してしまいそう。
それでもいいかなと思ってましたが、どの本にも歳を取って孤立してしまうと、心身ともに参ってくると言ってます。
実際その時にならないと分からないけど。
また本当に一人なら、信頼できる友人などにいざという時の後見人を依頼することも提案されています。
深刻な数々の問題
寂しいなどの心理的要因は、自分の行動や心掛けしだいで何とかなりそうですが、どうにもならない問題も出てきます。
下記のような問題は本当にどうしていいか分かりませんよね
- 詐欺に遭ったとき
- 借金を抱えてしまったとき
- 病気などで入院したとき
- 自分がボケたとき
- 老人ホームを選ぶとき
- お金に困ったとき
- 遺言を書くとき
これらの問題の時も全て解決することはありませんが、法律が多少の手助けになります。
まだまだ先の話としても、それを知っておくことは大事です。
もっと詳しく知りたい方は本を読むことをお勧めします
おひとりさまの為のさまざまなサービス
この本を読むまで、世の中にこんなサービスがあるなんて知らなかったってサービスが結構ありました。
独身の一人暮らしは日頃からこういうサービスを知っておいた方がいいかもしれないですね。
今すぐ必要なわけではないけれど、今後は生涯独身のおひとり様は増える傾向にあると言われています。
こういうサービスや団体は増えそうな気がしています。
またそうなって欲しいと思ってます。
たくさんのサービスや団体が書かれてましたが、その中でも私が気になったので尚且つ、国や市がやっているサービスがこちら。
生活資金貸付制度
これは家を購入した時に住宅購入に関する本をたくさん読んだので、名前だけは何となく知っていました。
リバース・モーゲージ制度
どういう制度かというと家は持ち家だけどお金がない時に自宅を担保にして生活資金を借りる制度です。
死亡時に借りている金額を自宅を処分して完済です。
これって私は住宅ローンが完済している事が大前提と勝手に思っていたのですが、ローンの途中でも使えるみたいですね。
人によってはこの制度を利用するなら、売却した方が良いという意見も。
どちらにしても天涯孤独にとって持ち家は強い味方になります
デメリットを上げている人も多いです。これについてはまた勉強して記事書こうと思います。
ちなみに老後に生活保護の申請に行ったら、持ち家がある人はまずこの制度を利用するよう勧められるそうです。
国がやっているサービスと、民間がやっているサービスと両方あります。
高齢者住宅あっせん制度
あくまでも斡旋です。私の地域の区役所のページを確認しました。
市区町村の住宅課にあります
65歳以上で一人暮らし、もしくは世帯主全員が65歳以上
- 立ち退き
- 劣悪な住宅
- 保証人がいなくて更新を断られた
- 家賃が払えない
などで住宅に困っている人対象です。
ここまで困るのは相当ですが、一応こういう事があったら役所に相談窓口はあるという事を知っておけば良いかと。
日常生活自立援助事業
これは判断力が不十分になりつつあるが、まだ契約をできる状態のおひとりさま用です。
市区町村の社会福祉協議会が行っています
財産管理や生活における色んな手続き、生活費用の出し入れや、各証書などの管理です。
社会福祉協議会に相談に行くと専門員を紹介してくれるようです。ただし有料になるので料金はかかります。
あくまで手続きを支援してくれるのであって代理業務はやってないと本には書いてあります。
民間でも似たようなサービスあるので、また時間があれば比べてみます。
ただ、これって痴ほうになりつつあるけれど、まだ判断能力があるうちに相談に行かないといけないという欠点があります。
判断能力が無くなりつつあるのを自覚できるんだろうか・・・。
『おひとりさまの「法律」』感想
おひとりさま関連の本は最近よく読みますが、今まで読んだ中だとこの本が一番良かったです。
よくありがちなのが、独身の一人暮らしには覚悟が必要とやたら強調してるのが多いです。
こういう事が起こりますと書いてるものの具体的な解決策が一切書いてなくて、心の準備が必要と書いてある。
それともう1つあるのが、家族と暮らしてるからって何なのさみたいなのも多い。
今回この『おひとりさまの「法律」』は、そういう事はさほど書いてません。
事例を出してこういう事態になった時は、こういうサービスを使えばいいと具体的なサービスの内容が書いてあります。
また、注意事項やちょっとした普段から出来るアドバイスや、心掛けなども書いてます。
離婚の手続きなど、自分と関係ない部分もありますが必要な部分だけ読めばいいです。
本は読んだら捨てたりブックオフ行きが多いですが、この本はちょっと手元に置いておきます。