自分も周りも貧しかった子供時代。
とんでもない高校時代を過ごし、大検を受け予備校に通うため上京した著者。
お金を得るために捨てたプライド。
著者自らの経験を綴ったお金について考えさせられるエッセイ。
著者:西原理恵子
高知県生まれ。
88年に漫画家としてデビュー。戦場カメラマンの元夫とともに世界の様々な場所を訪れる。
97年「ぼくんち」で文芸春秋漫画賞。「上京ものがたり」「毎日かあさん」で手塚治虫文化章短編賞受賞。
映画化された作品も多数あり「女の子ものがたり」「パーマネント野ばら」など。この本もタイトル「崖っぷちのエリー」でドラマ化されてます。
著者の壮絶体験
高校を退学になり、学校を訴える
父親が自ら命を絶つ
麻雀にハマり、10年間で5000万円失う
予備校時代から自分のイラストを持って営業活動を行う
それぞれの詳しい内容は本に書かれてるので。一番下は結構今の時代はやってる人多そうですが、すごい体験をされています。
共感した部分
かなり初めの部分で書かれていた事。
お金に余裕がないと日常のささいな事が全て衝突の種になる
↑
これはものすごく共感しました。
なぜなら、私の両親も小さなお金の事で毎日けんかしてたから。
そういうのもあって結婚願望がないのもあるのですが・・・。
目標を見失わないこと
↑
これも共感しました。
自分のやりたい事を目標にするはずなのに、いつの間にか他人と比べてあの人に勝つことを目標にして本来の目標を見失ってはダメ。
ギャンブルで儲けようと思うな
↑
これは5000万円失った著者の言葉だからすごい説得力がありますね。
また著者はギャンブルは授業料を払って負け方を学ぶものと言い切ってます。
このセリフには勇気がもらえます。
「どこかに、自分にしっくりくる世界がきっとある。もし、ないとしたら、自分で作っちゃえばいい」
引用:「この世でいちばん大事な『カネ』の話」より
著者がお勧めしていた事
当たり前の事って実は難しい
- 客観性をもって自分を分析する
- 目標を見失わない事
- マイナスを味方につける
- 嫌な場所からは逃げる
- 自分に合う場所を探す
- プライドを捨てる
- サービス精神を忘れない
- ギャンブルはやらない
- 友人とのお金の貸し借りはしない
- おごられるよりおごれ
- 一人暮らしをしてアルバイトでやりくりしてみる
- 働いてお金を稼ぎなさい
何となく当たり前の事のようですが、この中でバッチリできそうなのは3つくらいしかないな・・・。
この本を読んで実行しようと思ったこと
自分の実力を分析
著者は自分の得意なものを見つけてそれを伸ばせと言います。
それとプラスして自分の限界点も知ることを勧めています。
得意なものが特にない私は苦手じゃない事から探した方がいいですね。
年齢的に得意なものを探して、見つけて、さらに伸ばすのに時間がかかってしまうので、苦にならない事を細々続けていきます。
人に喜ばれるという視点で考えてみる
この一文だけでこの本読んで良かったと思いました。
著者はやりたい事が分からない時は「人に喜ばれる」という視点から考えることを勧めています。
人に喜ばれたらテンションが上がる→よってやる気が出る→さらに喜ばれる→自分も嬉しくなる。
とても良い循環ですね。プラスの連鎖です。
西原恵理子さんの本が気に入ったなら下記の本もおすすめです。
「この世でいちばん大事な『カネ』の話」を読んだ感想
普通にマネー本だと思って買いましたが、著者自身の経験を交えた人生考えるためのエッセイです。
著者の体験談から書かれている内容なので説得力があります。ちょっと生々しいけど。
とくに予備校時代の話が好きでヘタウマ系のイラストで延々と営業に回る力強さ。
この辺り読むとかなり元気がもらえました。
頼まれた仕事をそのまま仕上げるだけでなく、そこに少しの工夫とサービス精神をプラスすること。
これなんか、下手なビジネス本よりよほど良いこと言ってます。
著者の事はあまりよく知らなかったのですが、この本を読んで興味を持ってしまいました。
映画は「パーマネント野ばら」は以前に見てました。
寂れた町、どうしようもない女性たち、パーマのおばちゃんなど著者の子供時代のまんまだったんですね。
内容には触れませんがなかなか深い映画でした。
最後に一言
負のループは断ち切るべき。自分で働きお金を稼ぐ事が大事。