BOOK/本

『もう「ひとり」は怖くない』津田 和寿澄(著)一人を楽しむ実践的アドバイス

2021年5月21日

もう「ひとり」は怖くない 基本情報

【サブタイトル】
心地いい“孤独時間”の楽しみ方

津田 和寿澄 (著)
2001年


一人でいる事を寂しい孤独とマイナスに捉えるのではなく、プラスに捉える。創造力を養うには、一人の時間が大切。

一人の時間を有意義に過ごすためのアドバイスが、例やエピソードとともに書かれています。

こんな人におすすめの書籍

このような人におすすめの書籍です

  • 仕事で失敗した人
  • 集団のルールに違和感を感じた人
  • 一人=孤独と思っている人
  • 仕事のし過ぎで疲れ気味の人
  • 恋人に依存していて会わないと不安になる人

常に忙しくしていてなかなか一人になる暇がないような人にピッタリだと思います。

こういう人には向いてないかも

一人でも、こういう人にはちょっと違うかもしれません

  • 人間嫌い
  • ひきこもり状態の人
  • 社会不適合者
  • 人間を疎んじて殻に閉じこもっている人

どちらかと言うと忙しくて一人になる時間がない人とか、人付き合いに疲れた人向きだと思います。

一人ぼっちで孤独な人が読む本ではないですね。

「ロンリネス」と「ソリチュード」

この2つは似ているようで違います

ロンリネスとは

「孤独」「独り」
いわゆる社会とも人間とも断絶した状態。ちょっと悲しい、寂しい孤独ですね。

てんこ

ソリチュードとは

「一人」
社会ともちゃんと関係性を保ちつつ、あえて一人を選び、一人になる時間を作ること。

静かな時間を過ごすことで新しい発想が生まれる。

著者がすごいキャリアのある女性なので、ちょっと一般平社員の私とは大分と違う感じです。

いつも忙しい女性に対し自分を見つめ直す時間を作りましょうと提案している本です。

ソリチュードの勧め

この本の中で著者が勧めている「ソリチュード」の一例

一人でいる時間を作る事

私は一人暮らしなので、一人でいる時間は割と長いですが、家族と暮らしている人などは難しいのでしょう。

そういう時の対処方法なども書かれています。

ただ、この本が対象にしているのは、常に家族といる人や忙しく働いている人が対象となっています。

孤独な人のための本ではないので、孤独への癒しみたいなのを求めていると思っているのとは違います。

何もしない時間を丁寧に過ごす

何もしない時間って無駄なようでいて重要ですよね。自分自身を休ませてあげたい。

近頃は多くの方が勧めている瞑想なんかも何もしない時間にあたるのではないでしょうか。

瞑想方法なんて本もたくさん出ているので一度挑戦してみてもいいかもしれません。

物理的に一人になってみる

昼間働いていると物理的に一人になるのは、非常に難しい。

周りにも人がたくさんいます。

どうすれば一人になれるか自分だけの時間を作れるか、著者は考えて実践しています。

私の職場だと物理的に一人になれる場所というとトイレしかないですね。

ホテルの週末レディースプランを利用してみる

最近はホテルも旅行会社もさまざまなレディースプランを用意しています。

それらに乗っかってみるのもいいですね。

無理やり自分を一人にさせる環境です。

優雅な気分にもなれるし、自分へのご褒美的な感じで、私もいつか利用してみたいです。

様々な分野の著名人のエピソードが登場

 

てんこ

以下のような方のエピソードが書かれています

三谷幸喜氏、中田英寿氏、松本零士氏、ちばてつや氏、一峰大二氏、日本画家の堀文子氏、画家・詩人の葉祥明氏、美輪明宏氏、カルロスゴーン氏、任天堂の山内溥氏、小泉純一郎氏、スタン氏(スパイダーマンの原作者)

この顔触れを見ただけでも読みたくなります。

やはり大きな仕事を成し遂げる方のエピソードというのはいつの時代も勇気づけられます。

ジョルジュ・ムスタキ「私の孤独」という曲

本中で著者が薦めている音楽です。私はこの方は知らなかったのですが、フランスのシャンソン歌手の方だそうです。

youtubeにも曲が上がっていたので、てっきりタイトルから暗い曲かと思ったら、さわやかで流れるように耳に心地よいメロディーです。

歌詞の内容は、

孤独は私に付きまとう友達、だから寂しくはない孤独と一緒だからーみたいな感じの歌詞でした

気に入ったエピソード

日本画家の堀文子さんの言葉が気に入りました。

「人が好きなので影響を受けやすく、すぐに同調してしまいます。そのため、人と付き合い過ぎると自分の位置が保てなくなる」

自分がないって訳ではないのですが、人って割と流されやすい所がちょっとあります。

やはり、ある程度は、人と距離を置く時間も必要なんですね。

もう「ひとり」は怖くないの感想

著者の子供時代の体験や働いてからの失敗。

たくさん実体験を書かれているので、気付かされるという新しい発見というよりは、こういうのあるあるっていう共感が多いです。

著者だけでなく、有名人や著者の知り合いのエピソードもたくさん入っていて、飽きることなく読むことが出来ました。

一人でいる事を恐れるなという強い感じではなく、一人でいる時間も作った方が良いですよくらいの感じで、内容は本当に軽めとなってます。

「ソリチュード」と「ロンリネス」の違いをずっと言ってますが、日本語だと「一人」と「独り」の方がすっと馴染んできますね。

文章だけだと外国の方の書いた本みたいにも感じます。

ただ集団でいる事の安心感に依存するな、という意見には大賛成です。

著者の方はそんなに孤独ではないと思います。

孤独歴が長い私にはかなり浅い内容で、読まなくても良かったかなと思いました。

おすすめの本

・堀文子の言葉 ひとりで生きる

『もう「ひとり」は怖くない』にも登場された堀文子さんの本です。

帯には群れない。慣れない。頼らない。これが私のモットーです。と書いてあります。

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